2016(平成28)年度社会実装プロジェクト「学生研究会in小山」を開催しました!
本校では、「イノベーション=社会変革」を実現する能力をもったエンジニアの育成を目的とする大学間連携共同教育推進事業「KOSEN発“イノベーティブ・ジャパン”プロジェクト」を一関、小山、長野、沼津、和歌山、沖縄の連携6高専の協力を得て平成24年度から実施していますが、この事業の一環として8月29日~30日の2日間の日程で、社会実装プロジェクト「学生研究会in小山」を小山高専の主管により開催しました。
この「社会実装プロジェクト」とは、高専生の「コミュニケーション力」、「主体性」、「創造性」等を育成するための教育プログラムである「社会実装教育」を参加高専の学生チームが一年間にわたり実践するもので、今回は来年3月に東京高専で開催する「社会実装教育フォーラム」の最終報告に先立つ中間報告会として、連携校の小山高専を会場に開催したものです。
日程の1日目は、「学生研究会」として、参加申込みした16高専の44チーム61名(うちテレビ会議システムによる参加13チーム22名)のうち、台風10号の接近により不参加となった5チーム5名を除く39チーム56名の学生が4分科会に分かれて、学習支援、生活支援、生物化学、建設現場等の社会に密着したテーマで今年度取り組んでいるプロジェクトの概要と最終目標等を発表しました。
今回、本校からは8チーム9名(専攻科機械情報システム専攻2年生2名、機械工学科5年生3名、電子工学科5年生1名、情報工学科5年生3名)の学生が生活支援又は建設現場関連のテーマで発表しました。2時間に及ぶ発表終了後、参加学生は小山高専学生の案内で研究室3か所を見学し、45分という短時間でしたが小山高専の研究施設及び学生の研究活動の状況等について理解を深める貴重な機会となりました。
2日目は、「学生研修会」として、古屋一仁 東京高専名誉教授・前校長から、「前事業推進代表者からの応援(社会からみた社会実装教育)」と題して、教育界や産業界における社会実装教育に対する認識の広がり・人材育成への期待の深まり等について事例を紹介いただくとともに、参考書籍の紹介等を通じて、転換期を迎えた社会を若い世代が切り開いてゆくことへの期待を込めたメッセージが寄せられ、参加した学生は社会実装教育の実情と重要性等について理解を深めるとともに、時代を切り開く意識の必要性等について認識を新たにしました。
予定では、続いて小山高専OBの土屋裕杜氏から「学生の視点から考えた社会実装プロジェクトの意義―図書館案内ロボット開発の軌跡―」と題してご講演いただく予定でしたが、台風10号接近に伴う状況に鑑み今回は残念ながら中止とさせていただきました。そのため、日程を繰り上げて伊澤 悟小山高専教授の司会進行により、「グローバルな視点で考える社会実装」をテーマに「グループディスカッション」を行いました。
内容は、2日目に参加した学生が5チームに分かれて、グループディスカッションを基本に与えられた課題に対して各自の企画を提案した後、その具体化・製品化等に向けてグループ内で検討するもので、最後に検討結果をグループ別にプレゼンテーションして2日間の日程を終了しました。
今回は台風10号の接近に伴い、日程及び内容の一部変更等を余儀なくされましたが、参加学生は得られた成果を各校・各チームに持ち帰り、最終報告に向けた取り組みに反映させることが期待されます。
最後になりましたが、「学生研究会in小山」の主管校として運営に尽力された小山高専の大久保校長、機械工学科の伊澤教授、川村講師、事務部長はじめ事務部職員の皆様、並びに講師の古屋一仁東京高専名誉教授・前校長並びに小山高専OBの土屋裕杜様に深く御礼申し上げます。(東京高専イノベーティブ・ジャパンプロジェクト推進室長 多羅尾 進)(文責:総務課企画係 H28.9.7)
開会挨拶小山高専大久保校長
分科会発表(テレビ会議)
分科会発表
分科会の発表風景
学内見学会
学生に語り掛ける古屋名誉教授
グループディスカッション
閉会式東京高専新保校長