第9回夏休み子どもいちょう塾にて本校から2つの講座を行いました

令和元年7月20日(土)、21日(日)大学コンソーシアム八王子が主催する『第9回夏休み子どもいちょう塾』にて、本校は7月20日(土)に雑賀技術専門職員、藤野技術長による「化学の力で水をきれいに」と伊藤篤子准教授による「キッチンでできる、”動物が生まれるところ”!!」の講座を行いました。各講座で実施した内容は以下のとおりです。

 

◇「化学の力で水をきれいに」

「第9回夏休み子どもいちょう塾」にて、事前にエントリーしていた小学4~6年生を対象とする化学実験の体験講座を提供しました。濃度を正確に求めることが目的であるため、目盛りの読み取りや決められた体積の溶液採取など、厳密な操作を求められる部分では、同席した保護者の方にも一緒に操作を実施してもらいました。

講座は、金属錯体の呈色を利用したキレート滴定操作と、電卓を使った簡単な計算作業の2段階で硬度値を求められるように構成しました。90分間の講座時間内に、こちらが準備した4種類の市販ミネラルウォーターの分析に挑戦してもらいました。最初の1本目だけ、操作を詳しく説明、演示し、2本目以降は参加者が主体的に実験を進める型式をとりました。大きな間違いも少なく、ほぼ全ての参加者がラベルに記載されている値に近い数値を求めることができたようで、親子で感動している場面も各所で見られ、概ね盛況であったと感じられました。

夏休みの自由研究ネタを提供しただけではなく、家族の夏休みの思い出作りへの貢献とともに、科学に対する興味や関心を深める機会を提供できたと思います。今回の参加者の中から、数年後本校へ進学してくる子供が出てくることを期待しています。

 

 

◇「キッチンでできる、”動物が生まれるところ”!!」

「キッチンでできる、”動物が生まれるところ”!!」として講座を実施しました。参加者は小学4年生4人、5年生8人、6年生4人で午前と午後の2回にわけて実施しました。減数分裂、配偶子形成、受精、発生、細胞の分化、という事柄は中学校、高等学校で学習するものですので、小学生にもわかりやすい言葉を使って、上述の事柄の短い講義を行った後、マガキの精子と卵の観察と大きさの測定をしました。

その後、プランクトン計数板上で卵と精子を受精させ、減数分裂の極体の放出を観察しました。講座時間内では極体の放出までしか観察できませんが、時間がたてば卵割や遊泳が観察できるため、ビーズで作ったレーウェンフック型顕微鏡をお土産に配布し、スマホを使って家でも継続観察できることを紹介しました。

また、昨今、顕微鏡も数千円で購入できるため、スマホアダプタを使った顕微鏡画像の撮影方法も参考として紹介しました。保護者や兄弟姉妹できている参加者が多く、受精のダイナミックな変化を家族で観察し、初めて見る現象に大人も子供も夢中になっていました。TAとして参加した学生たちに小学生たちも親しみ、頼りにしつつ楽しく交流していたようでした。