専攻科 電気電子工学専攻2年生がIEEE主催国際会議にてExcellent Poster Awardを受賞しました

この度、専攻科電気電子工学専攻2年生荒井俊亮君(第1著者)を含む研究チームが 、IEEE主催の国際会議「GCCE2024(IEEE 13th Global Conference on Consumer Electronics)」にて発表した研究論文が、Excellent Poster Award (Gold Prize)を受賞しました。

チームにはフィンランドからの留学生1名と本学の本科学生2名、そして教員2名が共著者として参加しています。受賞論文のタイトルは「Experimental Evaluation of Physical Unclonable Function Extracted from Contact Bounce of Mechanical Relay」で、物理的クローン不可関数 (Physical Unclonable Function、以下PUF)に関する先進的な研究です。

PUFの研究は、個人ごとに異なる特性を活かしたバイオメトリクス認証と同様に、物理的特性が模造不可能である点に着目し、暗号・認証機能(偽造防止や製品の真正性確認)を目的として発展してきました。本研究では、専用のトークンとして設計されていないアナログ部品からも固有の識別信号を抽出できることを示し、トークン製造コストを大幅に削減する可能性を提案しています。この研究アプローチは学術的に非常に高い評価を得ており、今回の試作ではメカニカルリレーから高い安定性を持つ固有識別コードを生成することに成功しました。

特筆すべきは、フィンランドからの留学生が電子工学科・姜研究室にて約半年間留学し、専攻科の学生とともに本研究を進めたことです。さらに、研究室メンバー全員が実験や議論に積極的に参加するなど国際的な連携が成果の礎となりました。

今回の国際会議におけるExcellent Poster Award受賞を通じて、この研究は国際的にも高く評価され、今後、さまざまなアナログ部品への応用が期待されることとなりました。

(左から、姜准教授、新田君、 荒井君、 樋口校長)