八王子市立城山小学校においてプログラミング教育の出前授業を実施しました
本校は、八王子市立城山小学校においてプログラミング教室の出前授業を実施しました。
【実施概要】
日程 第1回:6月16日(水)、第2回:6月17日(木) 第3回:6月24日(木)
(3回シリーズ/午前中1校時分)
場所 八王子市立城山小学校 6年生教室(東京都八王子市元八王子町2-1767)
対象 八王子市立城山小学校6年生2クラス (各33名、合計66名)
講師 東京工業高等専門学校情報工学科5年生4名及び専攻科2年生1名
【実施内容】
令和2年度から小学校においてプログラミング教育が導入されました。東京工業高等専門学校では、八王子市教育委員会からの要請のもと、正規授業科目「社会実装プロジェクトⅢ」(第5学年前期)と専攻科「特別研究」の一環として、在校生が中心となり、小学生のプログラミング学習教材の開発及びその教育手法の構築を行ってきました。
授業内容や実施方法は、文部科学省が示すプログラミング教育のねらいに即し、同校情報工学科教員の指導のもと、同校学生が考案したもので、単なる操作にとどまらず、論理的に考える力を養成するためにアクティブラーニングの要素も取り入れた内容となっています。また、この出前授業では、比較的年齢が近い高専生の説明やサポートの様子を児童が間近に見ることにより、将来のエンジニアを目指すための道しるべとなることも期待されます。
授業では、日常の身近な題材として、押しボタン式の歩行者用信号機を題材として取り上げました。3回シリーズで構成し、1回目はプログラミング環境の基本操作を覚えながら、縦横5列に配置された25個のLEDを用いて「〇」(青信号)や「×」(赤信号)を表示させるプログラムを作成し、2回目はボタンを押したときに「〇」が表示されるような、条件によって動作内容が変わるプログラムを作成しました。しかし、作成したプログラムでは、ボタンを押すタイミングによっては思ったように動作しないため、最後の第3回では、プログラムがどのようにコンピュータの中で動いているかを説明した上で、第2回のプログラムがなぜそのような動作をしたのか、どうすれば改善できるのかを一緒に考え、プログラムを改良し完成版を作成しました。
当日は、授業を進める学生1名と、4人の個別サポート学生で対応したため、大きなトラブルもなく無事に授業を終えることができました。児童の皆さんはIT社会で育っただけあって、機器の操作も殆ど問題なくできており、困っている児童がいると周りの人が教えてあげるような場面も見られました。
授業では、機器の操作だけに留まらず、プログラミング的思考を養う観点から、少し難しい話も出てきましたが、受講した児童の多くは興味深く熱心に話を聞いており、みんなで考える場面では活発な発言も目立ちました。また、担任の先生方からも、全般的にわかりやすい授業であったとのコメントを頂いており、今後は、アンケート結果等の分析により、より完成度の高い授業に仕上げたいと考えています。
第1回講師を担当した5年生 第2、3回講師を担当した専攻科生