東京高専初! 現役学生(19歳と18歳)による学内ベンチャー設立!!

東京高専の学生が、同校初となるベンチャー企業「TAKAO AI 株式会社」を設立し、2月25日に地元の記者クラブでお披露目の記者会見を行いました。起業したのは、代表の板橋竜太君(情報工学科4年、19歳)と取締役の藤巻晴葵君(同3年、18歳)。

板橋君らは、人工知能(AI)を応用し、画像入力した文書を自動で点字に翻訳したり、逆に点字を文書に翻訳するシステム「てんどっく」を開発。これまでに高専プログラムコンテストの最優秀賞・文部科学大臣賞(2019年10月)や、高専ディープラーニングコンテスト(DCON)の最優秀賞・起業資金100万円を受賞(2020年8月)しました。これを契機に、視覚障がいの方が健常者に頼ることなく手軽に点訳が可能になり、意志疎通をスムーズに行うことができるシステムの開発と実用化を目指して会社を設立しました。将来的には、障がいのある方が自ら使用するのみならず、障がいのある方にサービスを提供する企業や公的機関にも活用の場が広がっていくと考えています。

会見では、代表の板橋君が設立の経緯やビジネスプランを説明した後、点字翻訳システムのデモンストレーションを披露し、今後の目標を語りました。また、オンラインで参加した、DCONを主催した日本ディープラーニング協会の松尾豊理事長(東京大学大学院教授)、同理事の草野隆史氏(株式会社ブレインパッド代表取締役社長)、視覚障がい者団体を支援している白川寿子氏が、高専発ベンチャーへの期待と今後の応援を語っていただきました。また、DCON2020のMCを務めたタレントの小島瑠璃子さんからも、応援メッセージの動画が届きました。

本校初の学内ベンチャー企業の設立であり、同社が実社会で活躍することに大きな期待を寄せるとともに、今後も学校として最大限の支援を行ってまいります。

 

オンライン参加の関係者を交えて記者会見を行う
板橋社長(本校情報工学科4年生、19歳)と藤巻取締役(同3年生、18歳)

 

スライドを用いて会社設立の経緯と意気込みを語る板橋社長
右から、TAKAO AIの板橋社長(本校情報工学科4年生、19歳)、
藤巻取締役(同3年生、18歳)と、指導教員の山下准教授

 

肘タッチをして、今後協力して会社を育てていくことを確認する二人