東京高専チームが全国高専ディープラーニングコンテストの初代最優秀賞に決定

第1回全国高専ディープラーニングコンテスト(主催:一般社団法人日本ディープラーニング協会(理事長:松尾豊東京大学大学院教授)の本選が、8月22日(土)にオンライン方式で開催され、東京高専チームが最優秀賞を獲得しました。

このコンテストは、高専生が日頃培った「ものづくりの技術」と「ディープラーニング」を活かした作品を制作し、それによって生み出される「事業性」を企業評価額で競うコンテストです。本選出場チームに事業経験豊富な起業家有志が指導役として参画するとともに、本選ではベンチャーキャピタリストが審査を行うのが特徴で、第1回の今回は一次審査、二次審査を通過した11チームが本選に出場していました。

東京高専チームが開発した「:::doc(てんどっく)~自動点字相互翻訳システム~」は、印刷された文字を点字に出力する機能と、点字を文字に出力する機能の両方を全自動で行うシステムです。スキャナ、プリンタ、点字プリンタ、点字ディスプレイとこれらを制御するPC、サーバー、音声認識装置を組み合わせたもので、特に長い文章に対してはディープラーニング技術を活用した要約エンジンをシステムに組み込んでいます。このシステムにより、健常者に頼ることなく、視覚障がいの方自身で手軽に点訳することが可能になります。

本選では、テクノロジーを活用して情報アクセスの不平等を解消する社会的な意義、システムを開発した技術力の高さ、事業化の可能性などが審査員から評価され、企業評価額5億円、投資総額1億円の審査結果を得て、最優秀賞、副賞の起業資金100万円並びに日本ディープラーニング協会若手奨励賞を獲得しました。

ディープラーニングコンテスト本選での配信の様子

 

最優秀賞発表の瞬間(写真提供:一般社団法人日本ディープラーニング協会)