八王子市立城山小学校においてプログラミング教育の出前授業を実施しました
八王子市立城山小学校においてプログラミング教育の「出前授業」を実施しました。


【プログラミング「出前授業」実施概要】
日程 | 第1回:7 月 12 日(火)、第2回:7 月 19 日(火) (2 回シリーズ/午前中1校時分) |
場所 | 八王子市立城山小学校 6年生教室(東京都八王子市元八王子町2-1767) |
対象 | 八王子市立城山小学校6年生3クラス (合計81名) |
講師 | 東京工業高等専門学校情報工学科5年生6名 |
【実施内容】
今回実施した出前授業は、マイクロビットを用いたプログラミング教材を活用した授業で、昨年度に八王子市内小学校で3回実施した出前授業の続編になります。
令和2年度から小学校においてプログラミング教育が導入されており、本校では、八王子市教育委員会からの要請のもと、正規授業科目「社会実装プロジェクトⅡ」(第4学年後期)と第5学年「卒業研究」の一環と して、在校生が中心となり、小学生のプログラミング学習教材の開発及びその教育手法の構築を行ってきました。

授業内容や実施方法は、文部科学省が示すプログラミング教育のねらいに即し、本校情報工学科教員の指導のもと、本校学生が考案したもので、単なる操作にとどまらず、プログラミング的思考を効果的に育成するためにアクティブラーニングの要素も取り入れた内容となっています。また、この出前授業では、比較的年齢が近い高専生の説明やサポートの様子を児童が間近に見ることにより、将来のエンジニアを目指すための道しるべとなることも期待されます。
【当日の様子】


どうやったら動くかな? micro:bitでロボットも動くよ!


ライントレーサーに挑戦する児童
授業は2回シリーズで構成されており、2回目で授業の単元に関連するプログラム作成を行います。これまでプログラム課題として常夜灯や電気の活用を取り上げてきましたが、今回は新たにライントレーサーを導入し、小学校第6学年の総合の時間を使って実施しました。今回の授業では、1回目にプログラミング環境の基本操作を覚えながら、豆電球を点滅させるプログラムを作成しました。2回目の授業では1グループ3名のグループ学習の形態をとり、ライントレーサーのタイヤを回転させるプログラムと、光センサーから得られた値を読み取るプログラムを作り、これらの知識をもとにライントレーサーのプログラムを作りました。授業では各グループのライントレーサーを持ち寄ってコースを実際に走らせたり、中にはグループ内で考えてプログラムを改良するような場面も見られ、どの児童も主体的に興味をもってプログラム作成に取り組むことができたと思われます。
当日は、授業を進める学生1名と、5人の個別サポート学生で対応したため、大きなトラブルもなく無事に授業を終えることができました。児童の皆さんはIT社会で育っただけあって、機器の操作も殆ど問題なくできており、困っている児童がいると周りの人が教えてあげるような場面も見られました。
授業では、機器の操作だけに留まらず、プログラミング的思考を養う観点から、少し難しい話も出てきましたが、受講した児童の多くは興味深く熱心に話を聞いており、みんなで考える場面では活発な発言も目立ちました。講師を担当した学生からは、「児童の皆さんが思っていた以上にスムーズにプログラムを作成出来てしまうので驚いた。」「実際に授業を行うことで、資料作成の時点ではわからなかった授業の進め方や児童の反応を改めて知り、今後の授業改善の参考になった」「実際に手を動かしてやって欲しいことを、限られた時間の中で全てこなすことの難しさを学んだ」などの感想が聞かれました。今後は、児童の皆さんと担任の先生に記入して頂いたアンケート結果等の分析により、さらに充実したプログラミング授業に仕上げたいと考えています。
